未来とは試行錯誤の産物であって少なくとも人間の思惑から発した予測はそのことごとくが裏切られることであろう。
宇宙は人間のために存在するという 「人間原理」 という物理学的な学説が存在する。 この原理が正しければ、人間の思惑で予測した未来はその大半が的中することになるであろうが、そうならないところをみると、その学説の信憑性には疑いが生ずる。
宇宙は 「人間のためにのみ存在しているものではない」 ということである。 宇宙の胎動は深遠であって、人知をもって易々と計り知ることなどできないのである。
人間としての 「分をわきまえる」 とはそのことである。
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