2018年平昌冬季五輪。 男子フィギュアスケートで金メダルに輝いた羽生結弦がそのフリー演技で使った曲
「SEIMEI」 は、平安時代の陰陽師、安倍晴明をモチーフにして作曲されたものである。 「SEIMEI」 を演じるにあたって、羽生は陰陽師を演じさせたら右にでるものはいないとされる狂言師、野村萬斎からさまざまなアドバイスを受けた。
その中で萬斎は陰陽師の術とは 「空間と時間をどう操るか」 にあることを伝えたという。 この師匠の伝達力にしてこの弟子の吸収力。
羽生は平昌五輪の大舞台で見事に 「空間と時間を操って」 勝利したのである。 その勝利は勿論のこと羽生の類い希なるスケーティング技術にあるが、それを極限まで昇華させたのは羽生結弦に転生した陰陽師、安倍晴明の
「大いなる秘術」 であったのかもしれない。
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