未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
思えば遠くへ来たものだ
月日は百代の過客にして 行きかふ年もまた旅人なり。 舟の上に生涯を浮かべ 馬の口とらへて老いを迎ふる者は 日々旅にして旅を栖とす ・・ 奥の細道(序)
人生は旅である。 振り返れば、生まれてこのかた 「ずっと旅をしてきた」 ような気がする。 かくしてその旅程が遥か彼方まで延びきったとき、旅人は 「思えば遠くへ来たものだ ・・」 と過去に向かって嘆息する。 だがその道程があまりに遠すぎて、今となっては帰る道さえ見つけることができないと知るや、旅人は 「この先どこまでゆくのやら ・・」 と、今度は未来に向かって嘆息する。
2020.12.12
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