即身をより具体的に還元すれば、「自らが理想とする人間像を演じる」 ことである。 この点ではドラマを演じる役者に似る。
だが即身が目指すそれは作為を捨て去ったところに生まれる常住坐臥であって、「生きることそのもの」 である。 釈迦はそれを 「天上天下唯我独尊」
と表現した。 言うなれば 「自らが宇宙そのものである」 と断言したのである。 是非の彼岸を超えた釈迦は何者にも忖度しない自在無礙な存在者となったのである。
釈迦は哲学者ニーチェが生涯に渡って登場を切望した 「超人」 であったのかもしれない。
|