人工知能が人間の頭脳を超えるかが現代社会の関心の的となっている。 だが今、世相の注目を集めている将棋の藤井七段の活躍を目の当たりにすると
「研ぎ澄まされた人間の頭脳」 は未だその超越を許していないように観える。 「腐っても鯛」 という諺のごとく、人間はそうすてたものではない。
その期待が若干18歳の高校生棋士の双肩にかかっているとは、何とも頼もしいかぎりである。 だが、この若者が戦っている本当の相手とは、あるいは、人間的な
「棋聖」 や 「王位」 なのではなく、現代科学にうらうちされた人工知能なのかもしれない。
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