自らの世界に生きることは孤独である。だが主体性の回復には必要不可欠であって避けては通れない。孤独は多くの人に囲まれていればなくなるものではない。逆に誰にも囲まれていないから孤独であるというものでもない。ひとり生まれ、ひとり死んでいく人間であってみれば、孤独はもとより宿命であって、ことさらあげつらうものでもない。それでも孤独というのであれば、それは自らの主体性が確立されていないからに他ならない。
釈迦が言った 「天上天下唯我独尊」 とは、かくなる孤独からの主体性確立に向けて釈迦自らが宣言した断固たる意志の表出であろう。
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