原始人が住んだ世界は闇が闇としてのこされていた 「深さのある世界」 である。 他方、現代人が住む世界は闇が消失してしまった
「深さのない世界」 である。 当然にして深さのある世界に住んだ原始人の人格は「重層的で重厚」であったはずである。 他方、深さのない世界に住む現代人の人格は「表層的で浅薄(薄っぺら)」になる必然性を帯びている。
途中経過を飛ばしてその人格の違いを還元すれば 「原始人は人として信頼できるが、現代人は人として信頼できない」 ということに集約される。
人として信頼されないことは人間にとっては「致命的」である。 民衆をしてときの総理大臣を支持できない理由が 「人間性が信頼できないから」
という世論調査の結果は、この国の未来にとって、あるいは致命的な帰結を表象しているのかもしれない。
|