未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
新たな言語の創造
人間が創りだした 「術(ツール)」はさまざまあるが、その中から唯一無二のものを挙げよというならば 「言語(言葉)」 ということになるのではあるまいか?
それは、即身の「大いなる秘術」などと銘打つまでもなく、もとより 「自明」 なことである。 だがその自明性によって言語本来の威力が覆い隠されてしまったのかもしれない。 それは生きるに必要な空気の存在が忘れられている状況と相似する。
拓かれる新たな意識の地平が見つからないというのであれば、新たな意識を拓く 「新たな言語」 を創造するにしかずである。その新たな言語とは「想像と言語の変換術」で述べた 「限界を超える言語」 のことに他ならない。 その創造は、無から有を生み出す「発明」のようなものかもしれないし、無形の抽象性から有形の具象性を生み出す「芸術」のようなものかもしれない。 あるいはそのふたつを融合したものかもしれない。
2020.07.10
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