おぼろげながらも潮流反転の兆しが垣間見えてきた。 それは中央から地方への反転である。 より大観的にとらえれば
「グローバルからローカルへの大反転」 である。 つい先日まで人々はローカルからグローバルへと「遮二無二」突き進んでいたことからすれば青天の霹靂のような出来事である。その潮流を新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)がいともたやすく覆してしまったのである。このような大反転を予想し得た人はそう多くはいなかったのではあるまいか?
私が子供の頃、世の潮流はローカルとしての田舎からグローバルとしての都会へと流れ、東京は「花の都」と呼ばれていた。その東京も今や花の都ではなく、危険に満ちた
「生き難い場所」 に変質してしまった。人口の過密は感染症にとっては感染拡大の温床であり、過剰なる豊饒は人として価値観の退廃と精神の凋落をもたらしている。
なによりもグローバルスタンダードを声高に喧伝してきた超大国アメリカでさえその衰退は目を覆うばかりである。
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