先の戦争では戦果は大本営発表というかたちで国民に知らされた。 だがこの発表の大半は多分に脚色構成された、今で言う
「フェイクニュース」 のようなものであった。 戦闘での戦果は自国に多大で他国に過小に脚色構成されて発表された。 発表の末尾は常に
「我が方の損害軽微なり」 という常套句で締められ、聴いていた国民は万歳をもって歓喜したのである。 それは戦時下では許容される戦意高揚策であるというには憚れる国家的隠蔽である。
結果、国民の中には終戦の直前まで負けているとは思わなかったという人も多々いたほどである。 今、直面する新型感染症の政府発表がそうでないことを願うばかりである。
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