事態の無秩序化への流れに反するかのように、ロシア出身のベルギーの化学者、イリヤ・プリゴジン(1917年〜2003年)は
「混沌からの秩序」 を著し、散逸構造理論(自己組織化)の研究でノーベル賞を受賞した。 散逸系とは決して均衡状態にはならずさまざまな状態の間をいったりきたりする化学物質の異常な混合状態をいうのだが、プリゴジンはエントロピーが増大して混沌とカオスが極限まで進行して臨界点に達すると
「自己組織化」 と呼ばれる再結晶化が起きることを発見したのである。 曰く、「混沌からの秩序」 である。
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