未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
日陰はやがて日向になる
長く続いた価値観が失われ、新たな価値観が生まれるとき人は何を為すべきなのか? 失われた価値観を信じて生きてきた者にとって事態は憤懣やるかたない。 強烈な挫折感に苛まれるであろう。 かって日本人は太平洋戦争前の価値観が敗戦とともに一夜にして失われ新たな価値観への転換を余儀なくされた経験をしている。 その際に感じた虚しさとはあるいはそのようなものではなかったか?
歴史はかくこのような変遷を繰り返して今に至っている。 つまり、価値観には絶対はありえず、おしなべて相対である。 物事は生々流転し栄枯盛衰は世の習いである。 思い返せばそれこそが 「陰陽 Pairpole の核心」 ではなかったか。 であれば価値観が180度逆転してもそう驚くにはあたらない。 それは必然の成り行きであって 「日陰はやがて日向になる」 のは宇宙の内臓秩序なのである。
2019.07.14
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