即身の極意は 「何も考えないこと」 にある。 「大いなる秘術」 とはそのための工夫である。
人間は有史以来、考え続けてきた。 その結果として現代社会がかくこのように存在しているのである。 考えることは人間にとっては
「最大の武器」 であるとともに、また 「最大の凶器」 でもある。 武器は身を守るためのものであるが、凶器は自らを傷つけるためのものである。
武器であり凶器でもあるという2面性こそが 「考えることの特異性」 である。 しかしてその武器と凶器の狭間をいかに制御するかが
「万物の霊長」 と尊称される人間に託された天の配剤なのである。
|