東北大震災が起きたのは8年前の3月11日であった。 日本にとってそれからの歳月は大きな喪失感を背負った
「失われた8年間」 でもあった。 その後も各地で地震や風水害が頻発。 今や日本列島はさながら 「被災列島」 のごとき様相を呈している。
背負った喪失感は東京オリンピックの招致ごときの祭事では埋まらない。 勿論、さまざまな復興事業や給付金をもっても埋まるものではない。
もとより経済的成長を声高に連呼し続ける行政府の諸施策でも埋まらない。 なぜなら、それらは多くの被災者が求めているものではないからである。
もとより 「声なき声を聴く」 ことは古来より国家運営の要である。 その声に耳を傾けないかぎり 「ゆく道」 はさらなる迷路に踏入っていくばかりである。
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