考えてみれば、それは当然といえば当然の帰結である。 物理学の基本的で根源的な法則とは 「エネルギ保存則」
である。 この世のエネルギは次々に姿形を変えて生成流転するがその変化の前後でのエネルギ総量は増えることも減ることもなく 「一定に保たれている」
という理がエネルギ保存則の骨格である。 かいつまんで言えば 「この世は何かが増えれば何かが減ってその合計は変わらない」 ということである。
つまり、科学文明によってこの世が物質的に豊かになっても、その裏では精神的に貧しくなって 「帳尻を合わせる」 ことはエネルギ保存則からすれば必然の成り行きなのである。
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