未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
脅迫に屈しないために
脅迫に屈しないためには 「それが脅迫であることをしかと自覚する」 ことである。 それは
第1257回
「世界は開かれている」 で述べた 「いかにすれば意識は開放されるのか」 に対する 「取り囲む世界が常に開かれていることを忘れずにいること」 とする解答と等価的である。
先日、ノーベル賞を受賞した 本庶教授 が研究において大切なことは簡単に 「信じないこと」 を第1番にあげたうえで、自らの目と頭でよくよく確認したことでなければ信じないと断言した。 さらに科学誌の 「ネイチャー」 や 「サイエンス」 に掲載された論文の 9割 は嘘であって10年も経てば 1割 ものこっていないと、その語るところは誠に歯切れがいい。
最も信頼されている科学誌においてさえこれでは情報化社会が構築している巨大情報システムも 「しれたもの」 である。 それを信じさせられている我々にとっては 「たまったもの」 ではない。 そのいい加減な情報システムによって、我々の意識が閉塞状態に陥って 「開かれた可能性の世界」 へ脱皮できないとすれば、それはもはや 「犯罪に近い行為」 と言わざるを得ないのかもしれない。
2018.10.05
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