未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
際限なき人工世界への埋没
気温35度を超える猛暑日が続いている。 この 「気候変動」 が通常なのか異常なのか分からない。 同様に現代人の 「生命活動」 が正常なのか異常なのか分からない。
昔日、宇宙は 「天地人」 で構成されると言われ 「人は天地と並び称される存在」 として考えられていたのだが、現代人の認識はさらに進めて自らを天地に上回る存在として観ているふしがある。 天地を簡素に 「自然」 と置きかえれば、現代人は自然を省みることなく生きているように観えるのである。
自然が人間にとって省みることなき 「どうでもいい存在」 であるはずがない。 自然があっての人間であって、人間があっての自然ではない。 生きとし生けるものすべて 「自然の中でしか生きられない」 のである。
かくも必要不可欠な自然の中にあって、人間のみが 「科学至上主義」 を無制限に進めていいはずがない。 自ずと制限されるべきものである。 仮に放置したとしてもやがてはその臨界点に達してしまうであろう。 現代人はそのことを忘れて 「際限なき人工の世界」 に埋没しようとしているかに観える。
2018.07.05
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