未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
政治がアカデミー賞の候補となるような社会
サッカーワールドカップ 「ロシア大会」 が始まった。 ここから1ヶ月間はもっぱらサッカーの話題が世間の耳目を集めることであろう。 そうなると先日シンガポールで開催された 「米朝首脳会談」 はもはや過去のことになる。 情報化社会では情報が主体となってかくこのように社会を 「何ものかに向かって」 先導していくのである。
情報が社会の主体になるにしたがって身辺からは 「現実(リアル)としての世界」 は失われ 「仮想(バーチャル)な世界」 へと置きかえられていく。 それと同時に 「片隅の世界」 は裏側に後退し 「中央の世界」 が表側に台頭してくる。 だが中央の世界といっても所詮は情報で脚色編集構成された 「創られた世界」 でしかない。
それを証するかのように米朝首脳会談の当事者である トランプ大統領(金正恩委員長もまた) は会談は 「ショウー(スペクタクル)」 であると自ら公言してはばからない。 ショウーとは映画、ドラマ、CM ・・ 等々と同じ 「情報的産物」 である。 政治が 「アカデミー賞の候補となるような社会」 とはいったい 「いかなる社会」 なのであろうか?
2018.06.15
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