未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
真理は朽ちることがない
宇宙に隠された真実を探求する人の頭の中の世界は朽ちることがない。
理論物理学者や数学者等々 ・・ 真理を探し求めている人はこの地球上にあまたいるであろうが、肌の色や生活様式や身につける衣服は異なってはいても、その頭の中の世界はそれが「真理である」かぎり寸部も異なるところはない。 それは数百年の時間を経過してさえ微塵もゆるがない。
アインシュタインが探し出した相対性理論の世界は、たとえその理論を紋付袴を着た日本人が探し出したとしても少しも異なるところはないのである。
他方。 俗人が追い求める毀誉褒貶のごときは、人や場所や風習 ・・ 等々によって異なり、時間が経てばたちまちのうちに色褪せて朽ち果ててしまう。 真理はこの世のいかなる毀誉褒貶にも依存せず、いかなる時代であっても変わることはない。
昨今の世相をつらつら眺めると、その砂上の楼閣がごとき頼りなさに言う言葉も見あたらない。 人間が頼るべきは不動の基盤であって、ころころと変わるような土台では何をやってもその上にまともなものは造れない。 それどころか日々不安にさいなまれ「生きているここち」がしなくなる。
2018.03.03
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