以上の思考展開を還元すれば「この世にはしかとした色合いはなく、楽しいと思えば楽しく、楽しくないと思えば楽しくない」ということになる。それはこの世は思いから生まれるという「唯識論的世界観」の様相でもある。 もしそうであれば、この世の万物事象(物的存在)は人生の背景であって決して主役ではない。背景でしかない万物事象に過去と未来の存在意義や喜怒哀楽の思いの是非を質してみても詮ないことである。 諸行無常。 この世における「すべての責任」は主役である「自らの思い」に依っている。 このことからは誰も免れることはできない。
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