Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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社会の終わり
 私が思考する「社会学的インフレーション理論」が語る社会とは「どこまで行っても 平坦で 一様な社会」である。わかりやすく言えば「均等で 中立で 無色で 無個性で 無気質で」 よりわかりやすく言えば「どこを切っても 同じ顔があらわれる 金太郎飴のような」 ひと言で言えば「何の変哲もない 変わりばえのしない」社会である。かくなるインフレーション社会が我々に何をもたらすかは熟考を要する。
 ちなみに科学的インフレーション理論が予測する「宇宙の終わり」とは 限りなく膨張する中で温度は低下していき やがてエネルギ密度は均等となり「熱的死」と呼ばれる 動くものなく 物音ひとつしない「静かな世界」である。 この帰結を基に 社会学的インフレーション理論 が行き着く「社会の終わり」を予測すれば 戯言(たわごと)に戯言を限りなく重ねていくうちに 大戯言となって飽和し やがては何を言っても意味をもたない「心的死」と呼ばれる 虚無的で無感動な「静かな世界」ということになる。

2017.11.26


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