カトリック神学の祖、聖アウグスティヌス(354〜430)はその著書「告白録」の中で「世界(宇宙)の創造の前に神は何をしていたか」という疑問について述べている。
もしも神にすることがなくて 何もしていなかったのだとしたら いったいなぜ それまでずっと何もしていなかったのと同じように 何もしない状態を永久に続けなかったのか?
アウグスティヌスがだした最終結論は「世界は時間の中で創造されたのではなく 時間とともに創造されたのであって 世界よりも以前に時間があったのではない」というものであった。 つまり
世界の創造の前に神が何をしていたのかを問うことは無意味であって 時間がなければ「そのとき」もまた存在しなかったのである。
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