未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
究極の民主主義
インターネットを中心とした情報化社会は雲の上の有名人も場末の無名人も「何ら変わらぬ人間」であることに還元させてしまった。
今やホワイトハウスの大統領であれ、市井のホームレスであれ、情報的には同じ「ひとりの人間」である。これを民主主義と言えば「究極の民主主義」であるとも言える。
トランプ大統領は隣に住む威勢のいい「おじさん」であり、金正恩委員長は公道を騒音をまき散らして走り回る暴走族の「お兄ちゃん」と同じである。
これらの還元はかってなかったことであり情報化時代に至ってはじめて現れた特有の現象である。今後しばらくはかかる現象で得する人損する人が入り乱れてのバトルロイヤルの様相を呈し世の喧噪は続くであろうが「知ってしまったことを知らないとすることはできない」という情報の非可逆性からすれば事態が覆ることはないであろう。
しかしながらそのことが人間社会にいったい何をもたらすかについては予測不能である。
2017.05.17
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