明日を拓く価値ある知的資産(知的所有権/知的財産権)とは
かってない映像表示技術
【
特許第 5457668 号
】
移動(回転)する1台のビデオカメラで撮影された1個の映像データを連続的に配されたマルチフレーム(複数画面)で重層的に再生することで、広角ビデオ映像を表示します。「超広角ビデオ映像の表示」、「360度パノラマビデオ映像の表示」、「窓映像を使った室内空間の創造と演出」、「車窓映像の表示」、「広領域・広角の遠隔監視システム」等々、さまざまな用途に向けた「ベーシック」な「映像表示方法/映像表示システム」として運用が期待されています。
マルチ再生映像表示技術 / 360度動画映像表示技術
新たな映像世界を開拓するビデオカメラ映像の重層的再生とは
この映像表示技術は、建物室内の各方向壁面に窓としてインストールした「ビジョンウィンドウ」に配置位置に対応した窓映像を表示することで室内空間を自在に創造演出する「バックグラウンドビジョン」を開発していた以下のような過程の中から生まれました。
バックグラウンドビジョンで使用される窓映像は各方向のビジョンウィンドウの配置位置に対応したビデオカメラで撮影されるため、使用されるビジョンウィンドウの個数と同数のカメラが必要であるとともに、カメラの配置位置もまた各方向のビジョンウィンドウの配置位置と一致させなければなりません。そのため撮影された窓映像データはその部屋専用の個別データとしてしか運用できません。
これらの拘束条件を解消することを考えていた私に「ある着想」が舞い降りてきました。その着想とは「1台のビデオカメラ」で撮影方向を等速度で回転させて撮影した「1個の撮影データ」を各方向のビジョンウィンドウの配置位置に対応した再生位置で「重層的に再生」したらどうかというものでした。
解説を簡単にするため、使用する部屋は正方形であり、その4方向の壁に4個のビジョンウィンドウを配置することとし、撮影に使用するビデオカメラは360度1回転あたり60分の速度で等速度で回転させて映像収録するものとします。収録データをビジョンウィンドウの個数分(4個)コピーして、各方向のビジョンウィンドウで再生位置を15分づつ時間差をつけて表示すれば、各々4方向に対応した窓映像が同期して表示されることになります。表示される窓映像は回転パノラマ映像であるため、室内にいる人にとっては部屋が回転しているように感じることになりますが、カメラの回転速度が遅ければ気にはなりません。かえって固定された同じ窓映像が表示されているよりは、時間とともに移動する新たな窓映像が表示されるほうが窓映像の空間的臨場感は向上します。それ以上に前記した拘束条件が解消されたことは大きな前進でした。つまり、窓映像の撮影収録は1台のビデオカメラで行えるとともに、同じ収録データを使って、各方向の室内壁にインストールする「ビジョンウィンドウ」の「個数」、「位置」、「間隔」を360度方向自由に設定することができるようになったからです。これによりバックグラウンドビジョンの運用効率は格段に向上しました。
話はここで終わってもよかったのですが、着想の連鎖はさらに続くことになります。次なる着想とは、ビジョンウィンドウの配置間隔を小さくしていって連結してしまった場合はいかなることになるのかというものです。この着想の解説には、1個の画面上に作成された複数のサブウィンドウをビジョンウィンドウとする構成を用いることにします。
例えば、画面上に5個のサブウィンドウを連結配置して表示する場合で考えれば、コピーされた5個の収録データを、各々のサブウィンドウで表示場面が連結するように再生位置を適宜調整して重層的に再生すれば、撮影に使用したビデオカメラ5台分の視野角で「
一体的な超広角ビデオ映像
」が表示され、さらにサブウィンドウの個数を増加させれば応じて表示視野角は次々と拡大されます。
この広角映像表示方法は広角レンズを使った方法とくらべて、画像ひずみを小さく抑えられるだけでなく、表示映像の画質を高画素・高品位に保つことにおいて圧倒的に優れています。
静止画での画面連結を使ったカメラ視野角の拡大(パノラマ写真)は従来から広く行われてきましたが、動画でのカメラ視野角の拡大(パノラマ動画)ではいまだありません。これを可能ならしめたのは静的な映像表示を動的な運動メカニズムとしてとらえた視点の転換にあったわけです。それはまた本技術を「かってない映像表示技術」と銘打った所以でもあります。
本技術を使った映像の表示方法としては、画面を移動させて場面(シーン)を固定させた「
展開パノラマ表示
」と、画面を固定させて場面(シーン)を移動させる「
回転パノラマ表示
」の2つの表示方法がありますが、いずれも撮影カメラと被写体の間に介在する相対的な運動メカニズムを研究することで開発されたものです。
本技術は新たな映像表示技術として特許権化(特許第5457668号)され多方面に向けた運用が期待されています。
2014.7.25
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