萩寺と呼ばれる園城寺はコスモス街道( 第398回)を眼下に眺める北の高台にある。 萩の花が見頃と聞いて帰路寄ってみた。 麓の駐車場に車を止めて、急傾斜の参道を15分ほど登り詰める。 猛暑の夏は去ったとはいえ西日に照らされた額からは汗が流れ落ちた。 やがて赤紫と白の花を付けた約500株といわれる萩の群生が堂宇を覆い尽くさんばかりの様相で迎えてくれた。 もとは飯塚孝尊住職(故人)が20年ほど前、訪れた参拝客を楽しませたいとの願いから埼玉県長瀞町の洞昌院から10株ほどを分けてもらい移植したのが始まりという。 本願は見事に成就、この花を見るために多くの老若男女が各地から訪れている。 萩の花影に仏心を永久(とわ)に遺し得た
・・ ということであろうか。
|