中央アルプス宝剣岳を眺めるにはここ駒ヶ根高原の駒ヶ池からが秀逸である。天空を見上げる位置に雪を頂いた岩峰が聳えている。 岩峰直下の千畳敷カールに向けてロープウェイ(駒ヶ岳ロープウェイ)が敷設されたのは1967年(昭和42年)、50年近くも前になる。 山麓側のしらび平駅から山上側の千畳敷駅までの軌道長
2334m、高低差 950m、所要時間 7分30秒である。 開業当初、乗車した私はあまりの利便性に驚嘆絶句したことを覚えている。 標高
2611.5mの千畳敷駅に降り立った私が眺めた景色とは残雪残るカールをスーツとハイヒールで闊歩する観光客の姿であった。利便性が極度に発達した現代社会では「かかる風景」など日常茶飯の出来事であって誰も驚かないであろうが
・・・。
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