未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
白樺湖ロイヤルヒルスキー場 / 長野県茅野市北山
俺たちの世界
白樺湖の東岸の斜面を登ると標高1832mの八子ケ峰に至る。白樺湖ロイヤルヒルはその中腹につくられたスキー場で、ゲレンデからは眼下に白樺湖の湖面が、正面に車山高原や霧ヶ峰が、そして遠く北アルプスまで眺望することができる。
夏には幾度となく訪れているが、積雪の冬に来るのは初めてであった。3月に入ると雪質の水分も多くなるとみえて、撮影している駐車場の地面はぬかるんでいたが、それもどこ吹く風とばかりに、ゲレンデを駆け下ってくるスキーヤーは、陽光を浴びて輝いて見えた。ゲレンデ中央にはスノーボード用のハーフパイプがつくられていて、テレビでしか見たことがない空中への飛翔を繰り返していた。ゲレンデを渡るラップ音楽は、かってあった日の記憶を呼び起こしてくれる。
ふと気づくと、見るところ5〜6歳の仲良し兄弟が、すぐ下の斜面で「そり遊び」にきょうじていた。彼らにとってみれば20m四方が、輝ける「俺たちの」白銀の世界なのであろう・・。
2012.3
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