NHK連続テレビ小説「おひさま」のロケ地となった中山高原にある「そば畑」を訪れた。場所がわからず少々苦労したが、どうにかたどり着くことができた。小雨が降り敷く空模様では訪れる人影は少なかったが、その分、ドラマが醸し出した風情を堪能することができ、私にはかえって幸いであった。風景には物語があるとかねがね思ってきたが、まさにこの風景には「おひさま」が主唱するメインテーマが顕れている。

　入口で案内してくれた大町市役所の担当者の話では、そばの花は8月末から9月上旬が見頃とのことであり、春5月には、このそば畑は一面に菜の花畑になるとのことであった。可憐に咲くそばの白い花は慎ましやかで美しいが、菜の花で黄色に染まった風景もまた見てみたいものである。