むかしむかし、武石の村のどこからともなく3人の姉弟がやってきて住み着くようになった。姉をお仙といい、上の弟を庄兵衛、下の弟を金次郎といった。
ところがこの3人が住み着くようになってから、にわとりなどの家畜が頻繁に盗まれるようになり、後にはきまって大蛇のうろこが落ちていた。犯人は、この3姉弟で大蛇の化身であった。この大蛇を殺して、たたりがあってはならぬと、3人をそれぞれの神様に祭って封じ込めることにした。姉のお仙を今のお仙ヶ淵に、弟の庄兵衛を築地原のしょうぶ池に、金次郎を権現の金次郎池に祭り、1年に1回お祭りをすることになった。それからは家畜が襲われることもなくなったという。
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