未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
晴ヶ峰 千代田湖 / 長野県伊那市高遠町藤沢
生存を賭けた日々
標高1300mにある小さな湖で、杖突峠から中央道晴ヶ峰カントリー倶楽部に向かう登坂道に入り、カントリー倶楽部をすぎてしばらく行ったところにある。この湖畔に来たのはいつのことであったであろうか・・・そのときは晩秋のことであり、湖畔は紅葉で彩られていた。周遊道は荒れ果てていたが、一周したことを覚えている。
夏の湖畔は緑に覆われていたが、雨模様の空気に包まれて少々くすんで見えた。眼をこらすと湖岸に一羽の鷺が屹然とたたずんでいる。湖中の魚を狙って精神を集中しているようである。彼にとってみれば日々生存を賭けた闘いなのであって、人間様の動向などに眼を向けている暇などかけらもないのである。
2011.7
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