白馬五竜スキー場にある「ウォータージャンプ」である。フリースタイルスキーやスノーボードの練習に供されているという。女子モーグルの上村愛子選手はここ白馬村で育ち、白馬高校の3年生、18歳の時に長野冬季オリンピックに出場した。その後の活躍は衆目が知るところであるが、あるいは上村選手もまた、かくのごとく、このスキー場で、飽くことなく、厳しい練習に明け暮れたのではなかったか・・・空中に描いた放物線に彼女の優美なエアーが彷彿として浮かんできた。

　彼女は今、2014年にロシアのソチで開催される第22回冬季オリンピックを目指している。18歳で「長野の空を飛んだ」少女は、結婚を経て、34歳で「ソチの空に舞う」ことになる。