未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
奥裾花大橋 / 長野県長野市鬼無里
函谷関
長野県に住んでいながら「鬼無里(きなさ)」を訪れるのは今日が初めてであった。鬼でさえ「すまない里」という意味なのか、はたまた鬼など「いない里」という意味なのか知るところではないが、私にはそのどちらも的を射ているように思われる。それは人跡未踏の「秘境」としての鬼無里と安住の地としての「桃源郷」の鬼無里である。さらに鬼無里の北には「天の岩戸」の神話で有名な戸隠山が聳えている。あるいは鬼無里とはこれに由来した「神なびた里」なのかもしれない。
ともあれ北アルプス山麓に位置する白馬村から西にルートをとり、奥裾花渓谷に向かう分岐を北に遡り、奥裾花ダムに架けられた奥裾花大橋に至った。この大橋を渡るといよいよ秘境、奥裾花渓谷に深く踏み入ることになる。大橋はその「函谷関」なのである。
2011.6
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