Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
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白樺湖からの蓼科山 / 長野県茅野市白樺湖
南西方向からの眺め
 浮世絵師、葛飾北斎は富岳百景で「富士山」の姿を「さまざまな場所」で、「さまざまな方向」から描いた。それを見て触発された西欧の画家、セザンヌは「サント・ヴィクトワール山」を同様に「さまざまな場所」で、「さまざまな方向」から繰り返し描き、この山を「分解」し、「再構築」させることに専念したという。
 ゴットフリート・ベームは、セザンヌ後期作品に属す「サント・ヴィクトワール山」の画像上の成果に即して、いかにして観者が目に見える経験としてこの絵画と親密になれるのかを、そして、セザンヌが行った現実解釈の根本的な意味が実質的にどこにあるのかを示す、セザンヌ絵画の最も重要な展開の道筋と通過点がここに提示されていると評した。
2011.3

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