未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
伊那谷の春 片桐松川にて / 長野県下伊那郡松川町
知る人ぞ知る
松川中学校の校庭をあとにして、三州街道とよばれる「のどかな街道」を北上した。しばらくすると渓流の川岸に咲く桜の一群が目に飛び込んできた。渡された橋梁上で停車して花見をするわけにもいかず、左折して川岸に付けられた狭い道路を渓流にそって遡る。ところどころに花見に興じる人影はあったものの、これぞ「知る人ぞ知る」花見の名所とみえて、喧騒からのがれた満開の桜が、渓流音の中で静かにたたずんでいた。
路肩に車をとめ、冠雪残る中央アルプスの山並みを背景、その山並みの雪融け水を集めて足早に流れ下る渓流を前景として、川岸に咲く桜並木を撮った。その後、最初の橋梁まで徒歩で戻り、第一印象を記録した。
2010.4
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