Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
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かんてんぱぱガーデン / 長野県伊那市
天下百年の計
 伊那谷の中央、伊那市にある伊那食品工業株式会社。その周囲、3万坪の敷地内に自生した赤松の木が、一本でも多く残るように工夫して整備され、会社も街づくりの一環であり、また働く人や地域の人、訪れる人が安心して憩える空間である、というコンセプトのもとに生まれたのが、この「かんてんぱぱガーデン」とのことである。さらに「いい会社とは」単に経営上の数字が良いというだけでなく、会社をとりまくすべての人々が、日常会話の中で「いい会社だね」と言ってくれるような会社であらねばとつづく。これらの考え方の基本には江戸時代末期の篤農家で実践的な思想家であった二宮尊徳翁の以下のことばがあり、20年以上に渡り、会社案内に掲載しているとのことである。
遠きをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す。
それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。
まして春まきて秋実る物においてをや。
故に富有なり。
近くをはかる物は 春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく。
故に貧窮す。
 「天下百年の計」ここにあり、信州の自然とともに、輝きを失わない会社である。
2009.8

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