久しぶりに会食をともにした友人が言った。昔は世間に「さからって」生きていた。君は骨があると言われた。時代はめぐり、いつのまにか世間に「さからえなく」なった。君もまるくなったと言われた。そして今では、もう世間に「さからわない」ことにしたと結んだ。「さからう」→「さからえない」→「さからわない」という言葉の五段活用のごとき変態はいったい何を述べているのであろうか。 彼の人格形成の過程を述べているのであろうか・・? それとも日本経済社会の変遷の過程を述べているのであろうか・・? それとも日本政治思想の変質の過程を述べているのであろうか・・? 何かいぶかしかった。
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