意味の消滅 |
「戦後強くなったものは女と靴下」とは、女が弱かった頃のことであって、本当に強くなった現在では「死語」であると書いたのはいつのことであったろうか。また産業構造の変遷をとらえた「産業は労働集約型産業から設備集約型産業を経て知識集約型産業へと移行する」という表現もかってはもてはやされたが、本当に知識集約型産業が主流となった現在、「今は知識集約型産業の時代である」と言う人はいない。
つまり、標語とはその内容が達成(実現)されていない時に意味があるのであって、達成されれば意味は消滅してしまうのである。人生の悩みもまた、悩んでいる問題が解決された時になくなるのではなく、問題そのものが忘れられ消滅した時に解決するのである。 |
2013.08.30 |
|