日本の危機 |
世相は今、体罰と資産家夫婦殺害という2つの事件に沸いている。日本は本当に大丈夫かと考えてしまう。「マークスの山」、「レディ・ジョーカー」等の著作で知られる作家、高村薫が「もうついていけない」と嘆息した状況は大いなる「日本の危機」を顕している。現代は情報社会と呼ばれるが、正しい情報だけが流布されるわけではない。これまで流布された情報の多くは「だいたい」は正しかった。しかし、今やあらゆる情報にさまざまな意図が含まれている。意図の根源にあるのは経済的合理性である。さらに言えば利権の保護と獲得に向けた自己保身への意思である。
安倍首相は「美しき日本」というが、このキャッチフレーズをそのまま疑いもなく聞いている人はどのくらいいるのであろうか・・? はたまたテレビ画面に登場するさまざまな広告宣伝で語られる「美辞麗句」をそのまま信じている人はどのくらいいるのであろうか・・?
本音と建前というが、ここまで乖離して「みえみえ」になってくると、もはや詐欺に近い。日本の危機というのであれば、これほどの危機はない。 |
2013.01.31 |
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