| スティーブ・ジョブズ |
人はそのことを「時間があればでき、なければできない」とすべて時間を必須の条件として生きている。条件というよりは拘束と言い換えた方がいいかもしれない。
先日亡くなったIT界の巨匠スティーブ・ジョブズは、そのことを「したいか、したくないか」で生きてきたという。「明日死ぬとわかっていても、あなたは今日それをしたいか？」という名言でそれを語った。プレゼンテーションの達人として面目躍如のコピーである。ジョブズにとってみれば、何かをする条件として「時間があるか、ないか」などという常人をして「できないことの口実」にする思考方法などは考えもおよばなかったに違いない。おそらくジョブズは人生そのものの中に「時間の拘束」を持ち込まなかった唯一無二ほどの希有な人物であろう。彼がのこした数々の輝かしい製品はそこから生まれた必然の帰結であってそれ以外の何ものでもない。
もちろん彼が迎えた人生の最終局面においても時間の拘束はなかったであろう。この世を去るにおいてもなお「自分がしたいか、したくないか」で考えたはずなのである。 |
2011.11.29 |
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