エジソン曰く、「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」と・・・。
ひらめきは意識的な無限界世界に居住し、現実は物質的な限界世界に居住する。
依って、住む世界が異なる「ひらめきそのもの」が、そのままにして「現実そのものに」一致するものでは、さらさらない。
ひらめきが居住する意識世界では、人は万能であり、いかなることも努力することなく、一瞬で実現可能であるが、現実が居住する物質世界では、人は非力であり、いかなることも努力することなしに、実現可能なものなどひとつとしてない。
ゆえに、ひらめきと現実を一致させようとすれば、限界で拘束された現実世界の分厚い壁を、非力な人力をもって打破しなければならないが、その突破には不撓不屈の闘争心と、臥薪嘗胆をいとわぬ忍耐力をもってして、なお多大な時間を要する。
畢竟。エジソンは、この構図を熟知していたに違いない。
つまり、天才とは頭脳明晰で聡明な「ひらめきを発する者」ではなく・・むしろ、現実の壁に限りなく挑戦して拒まれ、なお「怯まず努力する者」であることを・・・。
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