かって、「自分探しの旅」という言葉が流行した時代があった。人は生きるうちに、誰もが我知らずして、何処かで道を誤り、「迷子」になってしまう。迷子と言っても、それは自身の外に広がる「地理世界の迷子」ではなく、自身の内に広がる「意識世界の迷子」のことである。従って、自身の外に広がる地理世界の何処を探しても、戻り行く道を見出すことはできない。
自分探しの旅とは ・・ つまり、見失ってしまった「自分の心」を探し求めて、自身の内に広がる意識世界を訪ね歩く、「心の旅」である。