過去を構成支配するものは「記憶意識」である。
従って、過去の記憶を変更すれば、過去の結果としての現在も、変更可能ではないかというと・・そうはうまくいかない。
なぜならば、私が過去の記憶を変更しても、私以外の他の人々がその過去を記憶しているのである。私が過去に「為したこと」は、すでに私以外の他の人々に「影響を与えてしまっている」のであり、私が為したことを「忘れたから」とて、他の人々に与えた「影響が消滅してしまう」わけではない。
つまり、その過去の影響を原因とした、結果としての事件が、現在空間に発生するのである。
過去の結果としての現在とは、私自身がどうあがいてみても変更不能な「拘束された現在」である。
簡易に言えば、私が過去に買った株が下がったからとて、買ったという私の記憶意識を変更しても、結果としての損失が消滅するわけではないということである。
|