人にとって最も「大切なこと」は、人生を貫く「何ものか」があることである。
貫くものが何もなくて偶発的に成功した人生は成功とは言い難い。逆に、何ものかに貫かれて失敗した人生は失敗とは言い難い。
現代社会における功名富貴は多く運によるところが大である。したがって偶発性によって成功した人が、必ずしも人として立派であるかの保証はない。
与えられた運命の下で、生涯に渡り「何ものか」を貫き通した人は立派である。かかる立派な人生と較べれば、この世の功名富貴は足下に及ばす、飛び交う毀誉褒貶は塵芥のごとくである。
|