Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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生きていることの価値
 人間の欲求の第一位が「生への欲求」であることは異論なきところであろう。上は大統領から下はホームレスまで、この欲求が第一位であることにはかわりはない。

 確かに「生きている」ことが、生命体としての唯一絶対の根拠ではあろうが、「ただ生きている」ことに、いったい「どの程度の価値」があるのであろうか・・?

 「生きている」という生命体としての唯一絶対の根拠も、若干の長短はあろうが、やがては「死ぬこと」によって失われるのもまた、生命体としての唯一絶対の根拠である。

 「ただ生きている」ことが、生命体の唯一絶対の価値であるとするならば、その唯一絶対の価値が、やがては「ただ死ぬこと」によって失われることを、人はいかに納得すべきなのか・・?

 問題は、「生きている」ことではなく、「いかに生きているか」・・なのである。

2004.4.07

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