時間が人間の発明による創作物とすれば、あの時はこの時であり・・その時である。
いついかなる時も、この時であり、あの時であり・・その時である。
古いあの時もなく、新しいこの時もなく・・その時である。
この世の生命にとって、あの時もこの時もなく・・すべてはその時である。
花は咲き・・実を結び・・地中に帰り・・芽を吹き・・再び花を咲かせる。
がゆえに・・はたして、花を嘆き、実を嘆き、地中に帰るを嘆く、草花があるであろうか・・?
花は「咲くべき時」に咲き、実は「結ぶべき時」に結び、地中に「帰るべき時」に帰る。その「・・べき時」とは、つまり、あの時であり、この時であり、この世の縁(えにし)である「その時」である。
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