盟友、関西学院大学の宮原浩二郎教授に「変身願望」という著作がある。
この世は劇空間のようであり、劇空間に生きる我々は、この世という演目で上演される演劇でのさまざまな役柄として配役された演技者のようである。
だが「この世の演技者」はアカデミー賞も色あせる程の「迫真の演技」を披瀝する。
社長は社長として・・、社員は社員として・・、銀行員は銀行員として・・、男は男として・・、女は女として・・等々と。
だが長期間、同じ役柄を演じていると、時として、その役回りに飽きた者は「配役変更」を望むようになる。つまり、「変身願望」である。
社長は社員へ・・、社員は社長へ・・、男は女へ・・、女は男へ・・等々と。
だがこの世の役回りは、「一世一代」のものであり、代役はきかない。つまるところ、「大見得をきる」のが、せいぜいのところなのである・・。
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