それは羊の群にいようがいまいが、羊飼いであろうがなかろうが、それらの状態には何ら関係ない。
自己の回りに存在する得たいの知れない「何もの」かを純粋に見つめ、直観することにより得られる、自己がまさしく確かであるとする認識である。
この個の自立から導かれる世界認識(世界の抽象化)こそが、現代人と呼ばれる人間から喪失してしまった認識である。