今や世界はボーダーレス化し大競争の時代に入った。地球はひとつの戦場(市場)と化し、各国、各企業、各集団が覇権を争っている。
この戦いは「情報戦」であり、通信衛星を飛ばし、調査員を派遣し、情報の収集にやっきになっている。情報を制した者がこの戦いに勝利する。
だがこの情報をいくら集めても、あるいは調査員を何人派遣しても、情報が力をもつためには観察力に優れた指揮官や、観察力に優れた調査員がその情報をいかに用いるかによる。この戦いに勝利するには、三国志の英雄、諸葛亮孔明のごとく、眼光紙背に通ずる「人間観察力」、「社会観察力」、「自然観察力」が必要である。
世界が喧噪を極め、華々しく群雄割拠しても、最後に戦いを制するのは孔明のごとく、宇宙の片隅で野に伏し、沈思黙考、晴耕雨読し、これらの情報を有効な力に転化できる優れた観察力を獲得した者である。
コンピュータ全盛の世ではあるが、この理に古今はない。
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