先日、「鬱病は過去にこだわる」ことにより発症する精神病であり、「分裂病は未来にこだわる」ことにより発症する精神病であるという話を精神科医から聞いた。
「過去において」、こうしておけば、こうしなければ云々・・と、くよくよ悩む症状が鬱病であり、こんなことをしていると「未来において」、こんな災いが襲ってくると戦々恐々、不安に苛まれている症状が分裂病であるという。
両病状とも「現在をそっちのけにして」実生活から逸脱してしまうことが精神病たる所以であろう。
時空間的なPairpole宇宙から考えれば、現在というニヒリズム超克の刹那空間を自覚せずに、意識で構築した過去と未来の連続空間に拘泥するところからこれらの精神障害の症状が発症するように観える。
精神病とは医学的問題ではあるが、多く時空間的な物理学問題でもある。
意識宇宙もまた、物質宇宙の無と有の狭間のゆらぎと同様に、刹那と連続のPairpole宇宙の狭間で「ゆらいでいる」のである。
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