Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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生きる意識
             三界の狂人は狂せることを知らず
             四生の盲者は盲なることを識らず
             生れ生れ生れ生れて生の始めに暗く
             死に死に死に死んで死の終わりに冥し

 空海の悟りとは、この宇宙が意識によってできていることの自覚であったのか・・?

 三界の狂人は狂せることを知らず、四生の盲者は盲なることを識らずとは、人はこのことを意識することも、知ることもないということか・・?

 生れ生れ生れ生れて生の始めに暗く、死に死に死に死んで死の終わりに冥しとは、この意識が暗く、そして冥い混沌とした無限のエネルギで満ちた「宇宙の可能性の海である集団的無意識の大海(暗在系の内蔵秩序)」から来たりて、再びそこに去ることを言うのか・・? 

 我々が実在性として信じているこの「時空間的現実」は意識が創造主として構築した「意識世界」であるのか・・?

 「意識」と「実在」との狭間には「生と死」という出来事が密接に関係している。「意識来るを生」、「意識去るが死」という構図である。

 であれば、この世で生きているのは意識であり、体という物体は意識の仮の宿にしか過ぎない。つまり、しっかり生きるとは、しっかりした意識で生きることに帰着する。

2002.09.09

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